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Profile | プロフィール

なかき・りょう/計算生物学者/株式会社Rhelixa代表取締役CEO。
1988年、愛媛県西予市生まれ。東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。
次世代シーケンサーより得られた大規模エピゲノムデータを用い、独自の計算アルゴリズムに基づく計算生物学的アプローチで複数の研究を展開。在学中に、エピゲノム解析を応用したビジネスプランを提唱し、東京大学ビジネスコンテストで優秀賞、Japan Business Model Compositionにおいて2位を獲得。2015年2月に株式会社Rhelixaを設立。ゲノム・エピゲノム解析に留まらず、薄毛や不眠等の後天的な原因に基づく症状を改善するためのヘルスケア事業、精密機器の設計・プロトタイプ開発を行っている。2015年6月にはDMM.make AKIBAの公認クリエーターに任命され、「想像力を駆り立てる新たなおもちゃ」の開発をコンセプトに、LEGO工学デザインを伝道。

東京大学大学院在学中に、エピゲノム解析を応用したビジネスプランを提唱し、東京大学ビジネスコンテストで優秀賞。2015年2月に株式会社Rhelixaを設立。ゲノム・エピゲノム解析に留まらず、薄毛や不眠等の後天的な原因に基づく症状を改善するためのヘルスケア事業、精密機器の設計・プロトタイプ開発を行っている。2015年6月にはDMM.make AKIBAの公認クリエーターに任命され、「想像力を駆り立てる新たなおもちゃ」の開発をコンセプトに、LEGO工学デザインを伝道。

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なかき・りょう/計算生物学者/株式会社Rhelixa代表取締役CEO。
1988年、愛媛県西予市生まれ。東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。
次世代シーケンサーより得られた大規模エピゲノムデータを用い、独自の計算アルゴリズムに基づく計算生物学的アプローチで複数の研究を展開。在学中に、エピゲノム解析を応用したビジネスプランを提唱し、東京大学ビジネスコンテストで優秀賞、Japan Business Model Compositionにおいて2位を獲得。2015年2月に株式会社Rhelixaを設立。ゲノム・エピゲノム解析に留まらず、薄毛や不眠等の後天的な原因に基づく症状を改善するためのヘルスケア事業、精密機器の設計・プロトタイプ開発を行っている。2015年6月にはDMM.make AKIBAの公認クリエーターに任命され、「想像力を駆り立てる新たなおもちゃ」の開発をコンセプトに、LEGO工学デザインを伝道。

東京大学大学院在学中に、エピゲノム解析を応用したビジネスプランを提唱し、東京大学ビジネスコンテストで優秀賞。2015年2月に株式会社Rhelixaを設立。ゲノム・エピゲノム解析に留まらず、薄毛や不眠等の後天的な原因に基づく症状を改善するためのヘルスケア事業、精密機器の設計・プロトタイプ開発を行っている。2015年6月にはDMM.make AKIBAの公認クリエーターに任命され、「想像力を駆り立てる新たなおもちゃ」の開発をコンセプトに、LEGO工学デザインを伝道。

1) なぜ、ゲノム研究の道に進んだのですか?

大学では、情報テクノロジーの研究を深めようと思っていました。ゲームを作ってゲーム会社に売り込んだりしていた時期もありましたが、IT系の事業ってユニークな活動ではないし、もっと自分にしかできないことはないかなと探していました。ゲノム研究にのめり込んだきっかけは、趣味の一環で始めた文章のパターン認識アルゴリズムの開発でした。ただ、日本語や英語のパターン認識は人間に作られた規則に従って構成されているため、得られる結果はあらかじめ予想できるものばかりで大きな感動はありませんでした。そんな時、ヒトゲノムというとんでもない長さの分子情報と出会いました。ゲノムとはいわば「生体の設計図」なのですが、たった4種類の分子で構成され、完全に自然発生した規則に基づいてパターンを形成している。これ読み解くことは、僕にとって自然との対話であり、地球上で最も美しい設計図に対する挑戦だと思っています。

2) 「東京科学集団」という組織を立ち上げられたそうですね?

大学での研究は専門化が進むと、自分の領域はここからここまでといった線引きをする傾向があります。壁を取り払って繋がりを持てる場を作りたいと思っていて、東大に移った2012年に「東京科学集団」という組織を立ち上げました。大学の所属や年齢・立場に関係なく、情熱をもった研究者が集まり、科学を根底にしながらも、学会などのコミュニケーションとは違った非常に濃い時間を共有できました。ここで得ることができた強い横のつながりは、今でも研究やビジネスの分野に活きています。熱量のある研究者同士のつながりは、必ずイノベーションにつながっていきます。

3) ゲノムとエピゲノムの違いを教えてください

ゲノムとは生まれ持った遺伝的な特性で、「生体の設計図」のことです。一方、エピゲノムとは、環境要因による後天的な影響のことです。割合にすると、全ゲノム2%のタンパク質構造情報を保持する領域の解析を「ゲノム解析」といい、残り98%の生体高分子の相互作用を規定する領域を解析することを「エピゲノム解析」といいます。同じゲノムを持っていたとしても、後天的な影響によって身体の機能が異なったり、成長に変化があったりしますよね。双子が同じゲノムを持っているのに、性格や運動能力に差があるのを思い浮かべてもらうとよいでしょう。ゲノムの周りにくっついている様々な化学物質がエピゲノムの正体といわれていて、細胞分化などの働きに影響を持つと考えられているのです。エピゲノムの動きには、様々な影響を及ぼすものがあります。例えば、がんに特異的な作用をするエピゲノムが、最近の研究で明らかになりつつあります。ゲノム異常だけでなく、エピゲノムの異常も観察することで、より細かな人間の仕組みが明らかになろうとしているのです。

4) いま話題の遺伝子検査は専門家の目にはどのように映りますか?

いま遺伝子診断などを受けて、ご自身や子供の才能が事前に決まってしまっていると思い込んでいる方がいらっしゃるようです。優等生や劣等生というのは社会の中で作られていくもので、ゲノムの情報だけで決まるものではありません。さきほどもエピゲノムの作用をお話しましたが、人間が作られていく経過の中で、ゲノムだけでなく、エピゲノムの影響も強く受けています。どこの能力を伸ばしていくのか、どういう生き方を選択するのか、能力はいくらでも後から変えることができるのです。逆に考えていくと、後天的な影響を持つエピゲノムがもっと分かってくることによって、先天的な問題を解決することだってできるようになるかもしれません。ゲノムはある種の「救い」だと感じています。そう考えていくと夢が広がると思いませんか?

5) 株式会社Rhelixaでの活動は?

株式会社Rhelixaは2015年2月に登記をしまして、5月下旬から本格的なサービス(ゲノム・エピゲノム解析、薄毛や不眠等の後天的な原因に基づく症状を改善するためのヘルスケア事業、精密機器の設計・プロトタイプ開発)を提供しています。
Rhelixaを立ち上げるきっかきになったのは、「薄毛ストレスフリー社会の実現」です。ある勉強会の打ち上げで、ヘアケア業界の方とたまたま話す機会があって、「会員の中にまったく効果のない人が一定の割合でいる」と相談を受けました。会員の方に訪問する機会を頂いたのですが、なんと12歳の女の子でした。その子は、頭部に熱治療や針治療の跡が残り、心に傷を負った状態でした。医療のように差し迫った命のかかわる問題ではないかもしれませんが、彼女の人生を大きく左右する問題だと感じたのです。彼女の薄毛の原因は、ゲノムの影響よりも、エピゲノムの影響が強いと思っています。後天的ななんらかのストレスが原因になっているのでしょう。
薄毛に限らず、命に関わるような病気ではないものは、苦しんでいる人が多くても社会では軽視されがちです。ただ考え方によっては、命がなくならないからこそ、ずっとその苦しみと向き合い続ける必要がある。それは人によっては本当に耐え難いものであり、決して軽視できないものです。医学でないとするのなら、その解決を担うのは誰なのか。その時僕は、医学と情報科学の間にいる自分がやろうと考えました。
現在、Rhelixaでは多くのエピゲノムデータを解析・統合していくことで、後天的な環境・時間的な変化・異常により生じる症状の原因・解決法を明らかにしています。誰もが自分の体の状態を分子レベルで管理しコントロールできる社会に向け、しっかりとした科学に基づいたサービスを展開していきたいと思います。

6) レゴとエピゲノム解析の関連性は?

はっきり言って、今のところ僕自身も関連性を見つけられていません。ただ、その間にある関連性を、今すぐに探求する必要はないと考えています。レゴの工学デザインも、エピゲノム解析もお互いにとことん突き詰めれば、いつかその先で交差することがあるかもしれない。何かが交じわった時の価値なんて想像できない方が面白いと思うんです。すぐに想像出来ないものこそ、その先に、まだ見ぬ革新を生む可能性を秘めているんじゃないでしょうか。レゴの工学デザインは0から1を生み出し、エピゲノム解析は1から始まり、いわば0を帰納するプロセスです。お互いのプロセスを繰り返す中で、どこかで交差することがある。僕はそう信じています。

7) これからの社会に必要なことは?

いまはロボットや人工知能の発展が目覚ましいですよね。人間がわざわざ入っていく仕事は減少していくでしょう。そのような社会においては、我々が個々に新たな価値を創出していく必要がある。そうなった時に必要になる能力は「想像力」だと思っています。Rhelixaのサービスの一つにおもちゃの開発を入れているのも、子供の想像力をかき立てるおもちゃが少ないと感じているからです。いまはスマホで機械のプログラミングに従って遊ぶゲームが台頭しています。開発企業も課金によるマネタイズに集中していて、本来の遊ぶという意図をゲームに内包する意識が薄れていると思います。決められたフォーマットの中で遊んでいる子は、設計図や解答を最初から求めるような大人になってしまうかもしれません。子供時代の体験は大人になってから必ず返ってきます。レゴで作品を作り上げる過程において、自分が思い描いた設計図の通りにいかないことが山のように発生します。その度に、組み直しては新たな解決方法を探す。そのプロセスが、想像力を伸ばすだけでなく、それを形にするための具現化力を養うことにつながります。それが工学に向くのか、アートの方面に向くのか、それは興味の方向次第で何でもいいんです。大事なことは、型に取られなないこと、自分の興味が向く方向でとことん進んでみることだと思います。
時代が移り変わればルールも変わり、敷かれたレールの上だけでしか走ることを知らない人は、そこで立ち止まってしまうかもしれません。そんな時に、笑って新しいレールを自分で作っていける、そういったことができる子どもが育っていく社会になっていってほしいなと思いますね。

TEXT:石塚 集

PHOTO:森弘克彦

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