逆転の発想で、勉強をエンターテインメントに。楽しい勉強のワークショップイベントを開催!

2015.12.27

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年の瀬の忙しい雰囲気が漂う12月27日。クリエイターエージェントオフィスのイベントスペースにて『コペルニクスの学校』初のワークショップが行われた。

『コペルニクスの学校』は、常識的な物事の考え方を180度変える「コペルニクス」にあやかって名付けられた。その名の通り“つまらない“だとか”やらされている”といった印象を持たれがちな勉強を、もっと面白くすることが目的だ。感動を与えたり、次のステップが待ち遠しいドラマのような授業を行うことで、勉強はもっと楽しくなるはず。今回は「生活に直結した瞬間、勉強は“楽しい“や”おもしろい”に変わる」というコンセプトのもと、理科と数学が自分たちの生活にどう関わっているのか、どんなことに利用されているのか授業が行われた。

会場内に集まった参加者は、小学生から大人まで幅広い年齢層の25名ほど。これからどんな授業が行われるのか、期待に胸を膨らませ、授業開始を今か今かと待ちわびている様子。クリエイターズエージェントのページ、Facebookの該当ページでのみ告知されたにも関わらず、これだけの人数が集まる注目のイベントだ。

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■コペルニクスの学校 理科の授業


物流業界で活躍する渡辺健人さんを講師として迎え、授業が始まった。理科は実験や観察など、日常とかけ離れているイメージを持たれがちだ。しかし理科をしっかり学ぶことは、未来を知ることなのだと渡辺さんは言う。理科はモノの正体を解明したり、将来を予測するもの。理科をしっかり理解することで予測が可能になり、日々の生活が変わっていくという。朝起きてから歯を磨き、ご飯を食べるという決まった日常行動を、慣性の法則になぞって説明するなど、物理というものが、実は自分たちの生活に密接したものだという事を解説された。この授業を通じて、人間は『これまでの知識や経験』を編集し、それを『価値』に置き換えて判断し、生活をしているという事を教えてくれた。

理科の授業後には質問タイムが設けられ、参加者からは『理科と物理の違いは何ですか?』といったシンプルな質問から、『理科が嫌いなのですが、どうしたら好きになりますか?』などといった相談まで受けていた。講師の渡辺さんは、それらに一つ一つ丁寧にわかりやすく答えていた。

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■コペルニクスの学校 数学の授業


マーケティング業界で活躍する西山直樹さんが講師として迎えられ、数学の統計がいかに私たちの生活と密着したものなのか、説明しながら授業が始まった。西山さん自身、数学が大嫌いだったと言う。しかし物事を突き詰めたい好奇心から、数学を極め、博士号まで取得したとのこと。授業では「統計として出されているグラフで答えが誘導される危険性や見抜き方」、「統計から真実を見抜く方法」、「統計が日常の中でどのように使われているのか」など、わかりやすく説明された。統計は人工知能に使われていて、その人工知能は身近などんなものに使われているのか、日常生活の”あるある行動”が実は統計につながっているということも伝えられた。

この授業後にも質問タイムが設けられた。場の雰囲気に慣れてきたからか、参加者から積極的に手が上がり始め、活発な雰囲気に。通販サイトなどの『レコメンド機能』は統計が使われていて、買っているモノから特定の人物や身長、体重まで割り出せることなど、和やかな雰囲気で説明していた。

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■終始楽しく、朗らかな雰囲気。授業を受けた参加者に感想を伺った!


(30代 男性)

とても楽しいと感じる授業でしたね。わかっていたつもりでも、改めて聞くことで理解でき、この機能に統計が使われているということや、何気ない動きが慣性の法則に基づいているものだったということに気づけたのはとてもよかったです。


(20代 女性)

すごくわかりやすくて楽しい授業でした。久々に授業というものを受けたのですが、イメージしていた授業とは違って、楽しく学べたと思います。私達、大人にはすごく理解できたのですが、小学生には少し難しい内容もあったのかなと感じましたね。


(10代 女子)

少し難しかったけど、楽しかったです。理科(物理)をしっかり勉強すれば、泳ぎが速くなるということが知れておもしろかった。

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■授業を終えて、参加者のあるお父様からの声。


イベントの終了後には、講師やイベントの参加者全員で写真撮影を行うなど終始和やかな雰囲気だった。また、授業終了後に個別で講師に質問する人のほか、校長も率先して参加者とコミュニケーションをとっている姿は、和気あいあいとした学校の放課後のような雰囲気のようにも感じられ、みんな笑顔で、好奇心にあふれた表情で会場を後にしていた。


数日後のこと。「一緒に参加した息子が何気なく発言したことを、共有させていただくべくメールいたします」と、ある参加者から一通のメールが届いた。


“私が息子に、昨日のお話どうだった?と改めて聴いたところ、

「要は、物理学も統計学も、その先どうなるかを知るために必要なんでしょ?」

さらっと言いました。終わった直後はあまり理解していないのかなぁって感じだったのですが、実はわかっていた模様。小4でもきちんと理解できたようです。

「もっと小学生でもわかるような例えで話してくれると、もっとわかりやすくなるのに。例えばポケモンを使うとか」

とも言っていました。このような機会は、子供、特に小学生高学年には刺さると思います。大人の世界と子供の世界の連続性、関係性について好奇心が旺盛な時期のようです。また開催されるようでしたら、是非参加したいと考えています。”

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■本物の学校のような和やかな雰囲気。校長・尾崎さん


今回初めてリアルな授業を行ったコペルニクスの学校、校長の尾崎さんにも感想を伺った。


尾崎:参加していただいた方々の年齢やバックグラウンドが違う中で、それぞれ違う学びや気づきが得られたのではないかと思います。ただ、この幅広い年齢層にわかる授業を依頼した講師の方々には少し負担をかけてしまったかなという感じもしたので、これからはそのような点にも配慮し、勉強が楽しいものと伝わるようにしていきたいですね。

今回、年齢層が様々で話をするレベルや言葉の使い方が難しかったのは反省点ですが、一つのテーマをビジネスマン・小学生・高校生・大学生のみんなで意見を出し合う場はやはりとても重要だと感じました。新しいモノを生み出すための勉強「どれだけ様々な視点でモノを見ているか?」だと考えています。学校で教わるのも一つの視点。しかし世の中にはもっと色々な見方がある。その中で自分なりの「考え」を固めていくことこそが「勉強を社会で生かすための練習」になると思っています。




コペルニクスの学校の授業を受けてみて感じたことは、校長の尾崎さんがおっしゃるように、学校で行われている勉強が、教養をつけることではなく【受験】のための勉強になっていること。そのため、何のために勉強に取り組んでいるのかが分からなくなってしまっている。大げさな話、受験のための授業なのであれば、高校から大学に進学するつもりがない人は授業を受ける意味がなくなってしまう。しかし、教養を高めるための授業と解れば率先して吸収しようという姿勢に変わるだろう。このコペルニクスの学校が浸透し、これからの日本を背負う子供たちにいい影響を及ぼしてくれることに大きく期待したい。

Interview/Text: まつじゅん。
Photo: yusuke imahashi

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尾崎えり子

おざき・えりこ/子ども事業化クリエイター/株式会社新閃力 代表取締役
1983年生まれ。
株式会社新閃力 代表取締役
NPO法人コヂカラ・ニッポン副代表
流山市子ども子育て審議委員
早稲田大学国際寮グローバル人材育成プログラム講師
JSBN未来塾講師
市進ホールディングス社長特命アドバイザー
学研教育出版アドバイザー
香川県出身。
早稲田大学法学部卒業後、経営コンサルティング会社に入社。
営業とし4年間で2度優秀社員賞を受賞。
結婚を機にスポーツデータバンク(株)へ転職。
企業内起業でキッズスポーツクリエーション(株)の設立に参画。
第一子の育児休業から復職後、代表に就任。
第二子育休を機に退職し、株式会社新閃力を設立。
今までビジネスの戦力外だった「子ども」の力で
企業の新事業・商品サービスを成功に導くプロデュース事業を展開。
二人の子どもを育てるワーキングマザー。

http://qreators.jp/qreator/ozakieriko

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