「子どもとともにある、幸せな風景」に寄りそうHARCOの音楽

2015.12.03

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親子でたのしむ人生ではじめての音楽フェス!

 今年6月、初の家族向けアルバム『Portable Tunes -for kids&family-』をリリースしたHARCOが、11月22日に世田谷ものづく学校にて開催された、親子で楽しめる音楽フェスティバル『第3回 ハニカムジカ』に出演した。

 『ハニカムジカ』とは、小さい子どもを育てるミュージシャンが中心となり、子どもに見せたい音楽と踊りを集めた、0歳の赤ちゃんから楽しめる音楽フェスティバルだ。HARCOは2014年12月におこなわれた第2回より参加。HARCO自身も、現在1歳になる長男をもつパパである。
 
 当日、会場はハイハイする赤ちゃんから、パパママ、杖をついたおばあちゃんまで、あらゆる年齢層のお客さんで埋まっていた。みな、思い思いの場所に、座ったり立ったり歩いたりして、フェスティバルの始まりを待った。主催の朝日美穂の挨拶後、トップバッターのHARCOが登場。

Harco1

 HARCOはまずマイクを握り、「ヅ・ヅー・ツー」というボイスパーカッションを会場に響かせる。その音が瞬時に録音・リピートされ、ビートが刻まれていく。「何が始まったの!? 」と子どもたちの顔が好奇心であふれた瞬間、1曲目『しまじろうと いこうよ』(テレビ東京系列『しまじろうのわお!』オープニング曲)のイントロが、キーボードで奏でられた。
 この曲は、幼児向け子ども番組のオープニング曲につかわれており、会場にいるお客さんにとっては聴きなれた音楽だ。いろんなものに触れ、新しい世界をひらいていく子どもたちを連想させるこの歌は、まさに『ハニカムジカ』に出会った子どもたちにふさわしい1曲目。そして、『きょうの選択』(NHK Eテレ『Eテレ 0655』おはようソング)へとつづく。
  毎週月~金曜の6:55から5分間放送されるEテレの朝の番組で流れる「おはようソング」のひとつである。ピースの又吉直樹氏が出演し、朝ごはんは「パン」と「ご飯」どっちにしよう、着ていく服は「ふだん着」と「おしゃれ着」どっちにしようなど、毎日のいろいろな選択によって自分が形作られていることを描いた映像に、このHARCOの歌がのせられている。毎朝、何気なく見ている番組の歌がつづけて流れたことにより、会場の緊張はとけ、みな手拍子をしながら音楽にノリノリだ。子どもたちは、キーボードを弾いて歌うHARCOの一挙手一投足にくぎづけである。

Harco2

 「次は何が起こるの!? 」という期待感が会場を包むなか、『みあげれば、おかあさん』の曲が始まった。子どもの視点から、お母さんと過ごす日常の風景をきりとったこの曲を聞きながら、親は不意に、いま・ここで子どもと音楽を楽しむ、この幸せな瞬間を噛みしめることになる。流れるように過ごしてしまう、忙しい子どもとの毎日。その時間をHARCOの曲は浮かびあがらせ、みつめさせてくれた。会場を見渡すと、子をみつめ、その子の成長していく姿へ思いを馳せ、目頭を熱くさせているお父さん・お母さんがたくさんいた。

 そして、「毎日を頑張っているお父さん、とくにお母さんに捧げます。」というHARCOのMCがあったのち、『世界でいちばん頑張ってる君に』と歌はつづく。

 少年のようなHARCOの声で、4曲目が歌いだされた。優しいその声により、この曲は夫が妻を思う、親が子を思う、そして子が親を思う、さまざまな立場の人の心に寄り添う普遍性をおびていた。そう、HARCOの歌はいつも、私たちに寄りそってくれた。自分が親になったとき、その歌はそのまま、子どもを含めたその風景にそっと寄りそった。ときの流れを、この一曲のなかにギュンと感じる。「私たちの、この幸せな風景」が、HARCOの歌で満ちた。

Harco3

 最後に、ひばり児童合唱団の佐藤徳之丞くんが息子役、HARCOが父親役でレコーディングした父と息子のデュエット曲『ウェイクアップ!パパ!』(NHK『みんなのうた』)を、今回はHARCOがヒゲを使って一人で二役を演じ、歌いあげた。休日、パパとどこかに行きたくて待ちきれない「僕」と、仕事明け眠たいけど子どもの笑顔をみたい「パパ」の微笑ましい心境のやりとりを描いたこの曲で、このあともつづくであろう楽しい連休を予感させながら、HARCOのパートが終了。

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 フェスティバルの最後は出演者・お客さん全員で、『ハニカムジカ』HP内でも動画が掲載されている『フリフリ!あっちこっちダンス』と、『線路はつづくよどこまでも』を、珍しいキノコ舞踊団の振りつきで歌った。珍しいキノコ舞踊団の二人のダンサーが、客席を踊りながら練り歩くと、子どもたちもそれに続き、ステージと客席の境はもうなくなっていた。出演者の横で子どもが笛をふき、よちよち歩きの赤ちゃんが音楽を聴きながら自由に往来している。イスにたってリズムにのる男の子、のぞきこむように楽器を見つめる親子。
このイベントに参加したHARCOはこう話す。
「僕がこうやって音楽活動を始めたきっかけのひとつは、かなり幼い頃、バンドの演奏を間近で体験したこと。その独特の高揚感が忘れられず、やがて自分も発信する側になりたいと思うようになりました。今回のイベントでインスピレーションを受けて、自分もなにかやりたいと思ってくれた子がいたらいいな。」 

 まさしくここは、出演者たちが思い描いた「親と子が自由に音楽を楽しむ場」そのものであった。最後まで、子どもたちの笑い声が絶えないフェスティバルとなった。

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Interview/Text: 小原明子
Photo: 熊沢泉

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HARCO

はるこ/ミュージシャン。ナレーター。俳優。
1997年よりHARCO名義で活動を開始。2000年メジャーデビュー。シンガーでありながら、キーボードやドラム、マリンバなど多彩な楽器を手がけるマルチプレイヤー。近年はNHK「みんなのうた」をはじめ、子ども向けの楽曲制作でも評価が高い。CMの歌唱や音楽制作、心地よい声質を活かしたナレーションでも注目を集めている。また俳優として映画やドラマにも出演している。

http://qreators.jp/qreator/harco

ハニカムジカ ~0歳からの親子でたのしむ音楽フェス!

ハニカムジカ 〜0歳からの親子でたのしむ音楽フェス!
手作りの小さなフェスティバルだけど、ここには、面白い音と、リズムと、ダンスがいっぱい。
ハニカムジカは、小さい子供を育てるお母さんミュージシャンが中心となって、子供に見せたい音楽と踊りを集めました。
0歳の赤ちゃんから、ご参加いただけます。歌って踊って、ハニカムジカでお友達をつくろう!

http://hanicamusica.com/

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