QREATORS

自分自身の糧となるのは、周りを巻き込む熱意

2015.8.19

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意気投合するふたりの対談もついに最終回。セルフブランディングに対するひとつの答えや、ふたりの意外な将来の展望も……!?

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熱意を伝えて、誰かに頼る、という勇気

――ハヤカワさんも最近の新たな活動として、6月にムック本を発売されましたよね。書籍を制作するにあたって、これまでの仕事の進め方と何か違いはありましたか?

ハヤカワ 私自身、大学でグラフィックを専攻してるので、本も私がデザインとか構成とか全部やろうと思ってたんですよ。でもやってるうちに、「あ!これは私の得意な仕事ではない!」って、そこで踏ん切りがついて。たぶん少し前の私だったら、全部私でやって、結局あまりクオリティの高くないものを出しかねなかったと思う。今回は、アートディレクターにお願いしたんですよ。そこの妥協というか、潔さみたいなものは、個人的に成長したのかなって思っていて。

池田 うん、頼るって大事! 頼る強さ……頼るって勇気がいることでしょ? エライザも本作るときにデザイナー会社にお願いしたんだけど、頼るからには、全129ページの1ページごとにイメージ画像をPDFでバーーって貼ってまとめて、「ここはこういう気持ちで、ここはこうで……すみません、長くなってしまいましたが、よろしくお願いしますっ!」ってメールで送って。しかも、それとはまた別で、紙持って直接お願いしにいって。そうしたらみなさん、エライザのかわいそうなくらいのやる気に便乗してくれて、すごくハートを持って、応えてくれたなぁって。

ハヤカワ もっとみんな、そういう人たちを信用していい。確かに、私って他の人よりも熱意が強いところはあると思うんだけど、でもそれに応えてくれる人っているじゃん。これだけのことやりたいんすよ!って言ったら、それに同調してくれる人はいるから、そういう人たちをもっと信用して頼めばいい。結果的にそのほうがクオリティも上がるし、自分がやりたいこともできるし、みんなハッピーなんじゃないかなって思う。

池田 みんな刺激を求めてるから、私の意見をすごくおもしろがってくれて、「これをこうしたらかわいくならない?」「え! かわいい! いいね!」みたいな。

――そうやってプロの中で自分の意見が受け入れていくんですね。

池田 幸せー!

ハヤカワ うんうん。

池田 ほんっとに。

ハヤカワ なんだかんだ言って、そこのやり取りが一番楽しかったりするんですよね。今、feastのメインで使ってる工場の責任者って、実はオジサンなんです。でも、その方が最近、私のやりたいことをわかってきてくれたみたいで、逆にいろいろと提案してくれるんですよ。で、それが、え! かわいい! オジサンが作ったのめっちゃかわいい!みたいな(笑)でもそれって、私の熱意をずっと伝えてたから、それに応えてくれようとしたんだし、だんだん同調してくれる部分もあったりして。オジサンにかわいいモノ出されたら、私ももっとかわいいの作らなきゃ!って思うから、お互いに高め合って、いい関係作れてるのがステキだなって思って。

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セルフブランディングとは、自分と身近な人の人生をよりよいものにすること

――最初、セルフブランディング、ってテーマを考えたときに、自分をどうみせるのか……とか、戦略的な話になるのかなと思いきや、全然違う話になりましたね。

池田 広く言っちゃえば、自分の人生をより良くしたい、ってこと。それがセルフブランディングというか。

ハヤカワ あとそれこそ、私のなかでのセルフブランディングって、私の周りも含めて、っていうのもあって。「ハヤカワ五味」って、どっちかっていうとチームなんですよ。一緒にやってる人たちで、名前を出したり、表には出たくないけど、こういうことやりたいと思っている人とかがいっぱいいて、その人たちの代表として、私が前に立ってるだけで。基本、私ってなんにもできない。服も作れないし、デザインもまぁまぁ、って感じだし。だからやっぱりチームでやることが、自分にとっても一番いいカタチで、周りもハッピーになれるカタチ。それで、やりたいことだけやっていくのが、いいんじゃないかな。

池田 なんか「セルフブランディング」って一人でがんばってるみたいな。

ハヤカワ そう、全部自分でやってます! みたいなイメージがするけど……

池田 そんなんじゃない! どうしたって、人ありきですよ

――ふたりとも19歳にして、その域に達してるっていうのが……すごいですよね。

池田 ちょっぴり、社会に足を踏み出したのが早かっただけで、みんなは教室にいたから仕方ない。これから!

ハヤカワ 私もたまたま視界が開けただけで、そんな私が偉いとかそういうわけじゃないし、タイミングの問題かなって。

――まだ間に合います?

池田 まだまだまだ! 何十歳でもいいですよ! 健康であれば。

ハヤカワ うん(笑)

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そのときにやりたいことを、そのときにやる。それがふたりの未来

――そんなおふたりの将来は、どうなるんでしょうか?

池田 なんだろ。エライザ、ずうずうしいから、生まれて……そのまま死にたくない。通り過ぎたくなくって、なんかこう、爪痕を遺したいから。

ハヤカワ すっごいわかる。

池田 池田は生きたぞ!って。だから本もいっぱい書きたいし、漠然とした夢は色々あるんだけど……

ハヤカワ や、ほんとそれ常日ごろ思ってて、中2のころから、人をデザインするというか、モノとして人を変えちゃうことで、誰かの人生に爪痕を遺していきたいっていうのがあって。なんかこう……揺るがしたい。周りを。

池田  私の場合、自分を叫べる手段であれば、モデルだったり、作家だったり、女優だったり、歌でもいい。なんでもいい。なんでも好きなんで、自己主張できれば、どの職業でもいいかなぁって。

ハヤカワ 手段はそのときそのときで選んでいけばいいって感じだよね。

池田 うん。わがままに生きたい

ハヤカワ でもそうだ。将来について聞かれることが多くて、めんどくさくなっちゃって。え、10年後ですか? 20年後ですか? って。そのときによって違うし。だから最近Twitterにも書いてるんですけど、最終形態は駄菓子屋をやりたいって、言い切ってます(笑)

――でも本当、ふたりともまだ19歳だから、これからですもんね。

池田 そう。これからだから、こんな軽率なことしか言わないんですよ(笑)よくわかんないけどかかってこい!みたいな感じ。

ハヤカワ どれを選んで失敗するかはわかんないし、やる前から「いや、それはムリ」とか思っちゃうのももったいないなって、いろいろやってて思ったから、もっととりあえずやってみて、それでこれキタ!と思ったら、さらに突き詰めていったらいいかなって思う。

池田 だって若いんだもん♪ わかんないけどやってみる!全部ハッタリ。

ハヤカワ 本当、今やっとけって感じがある。

池田 たとえ間違っても、今ならまだ許されるじゃないですか。それに気づいちゃったから、許されるうちに、いろいろやろう!って。無敵なう!みたいな(笑)

「わがまま」という言葉は、日本では何かとネガティブに捉えられがち。けれども、「ありのまま」「自分に正直に」生きることが、ふたりの場合、おのずとそれが、「周りから憧れられる生き方=セルフブランディング」に繋がっているのかもしれません。
貴重なお話を、ありがとうございました!

Interview/Text: 大矢 幸世
Photo: 神藤 剛

池田エライザ(19歳)

いけだえらいざ/モデル・女優。1996年、フィリピン生まれ、福岡県育ち。2009年『ニコラモデル・オーディション』にてグランプリを受賞し、同年9月から新潮社『ニコラ』専属モデル。2013年4月から小学館『CanCam』専属モデル。2014年10月にはクラウドファンディングで製作費を募ったファッションブック、小学館『@elaiza_ikd』を発売し話題となる。2015年9月公開映画『みんな!エスパーだよ!』ヒロイン平野美由紀役。

http://www.elaiza.com

ハヤカワ五味(19歳)

はやかわごみ/ファッションデザイナー 。1995年、東京都生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン学科2年在学中。高校時代から創作活動を始め、大学生になって立ち上げた胸の小さな女性のためのランジェリーブランド「feast by GOMI HAYAKAWA」は「品乳ブラ」として一躍有名に。2015年に株式会社ウツワを興し、代表取締役に就任。5月にはラフォーレ原宿にてポップアップショップを出店。 6月にはランジェリー付きのムック本、リンダパブリッシャーズ『feast Collection Book』を発売。

http://qreators.jp/qreator/hayakawagomi

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