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まだ間に合う!「子どもが劇的に成長する」夏休みの過ごし方

2015.8/11

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子どもの頃はうれしくて仕方なかった夏休み。
でも、大人になり、親になってみたら…夏休みほど大変な時期はありません。
宿題もさせなきゃいけないし、仕事の合間をぬって子どもと過ごす時間も作りたい。

そこで、大人気MC先生こと沼田晶弘先生に「子どもにどんな夏休みを過ごさせればいいの?」「親は子どものために何をしたらいいの?」という悩み相談をしてきました!

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子どもが嫌がらずに「宿題」をするのはどうして?

ーー沼田先生は、子どもにどんな夏休みを過ごしてほしいですか?

沼田 いまって、夏休みでも毎日塾に通っている子どもが多くて、勉強はたくさんしています。もちろん勉強はしなくちゃいけないんですけど、それだけで終わるのはもったいないですよね。
とにかく子どもには「すべて自分でやってみる体験」をしてほしいです。ひとりでキャンプや林間学校に行かせるのもいいと思いますし、ひとりで料理を作らせてみるのもいい。

ちなみに、僕のクラスの「宿題」も「すべて自分でやってみる体験」に当てはまりますね。

ーーそれはどんな「宿題」なんでしょう?

沼田 いま6年生のクラスを受け持っているのですが、賞金を稼いで「みんなでリムジンに乗って帝国ホテルのバイキングに行く」というクラス目標があるんです。
その賞金を貯めるために、コンクールに最低2つ参加するのが「宿題」
絵が上手な子は絵画コンクールに応募するし、作文が得意な子は読書感想文コンクールに応募します。
だから「宿題」と言いつつ、嫌々やっている子はいません

ーー「お金を貯めるための宿題」ってなかなか聞かないですね。

沼田 そうですね。でも本当の目的はお金ではなく、究極言えば、リムジン体験でもない。ドラクエでいうとゴールドであり経験値で、外と対決をしながらポイントを貯めているというのが重要なんです。それがたまたま「円」だっただけ。

ーーこのコンクール一覧は先生が見つけてきたんですか?

沼田 いいえ、それも子どもたちです。いま僕のクラスにはプロジェクトチームがいくつもあるのですが、子どもたちが自主的にチームを立ち上げ、率先して動いています。
そのなかのNCS(N=夏の C=コンクールを S=探す)プロジェクトメンバーが、一覧を探してきて、表まで作ってくれました。

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沼田 先日、うちのクラスがテレビ番組「ナニコレ珍百景」で放送されたのですが、NHS(N=ナニコレ珍百景で H=放送 S=される)チームの6名が、どうしたらテレビ的にウケるのか?どうしたら放送されるのか? と考えて動画を作成してくれて。
ゴールはみんなで決めて意識はさせますが、ゴールまでの道のりには関与しません。どうしたら貢献できるのかはひとりひとりが考えるわけです

テレビやコンクールは一例ですが、子どもたちにはこうやって「リアル」とどんどん対決してもらいたいと思っています。

夏休み直前の学級通信にも書いたのですが、子どもたちには「夏休みは個の力を上げてこい!」と言ってあります。
僕は本気で「世界一のクラス」を目指していて。チームはもちろん大切なのですが、個人に力がない段階で「チームワーク」とか「仲間が大切」と言うのは間違っている。だから外側とドキドキする対決をすることで、個の力をつけてきてほしい。
これだけプロジェクトチームを担当していたら、どこかで必ず結果が出ると思っているので、夏休み明けが楽しみですね。

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親は子どもを「がんばって」見守るべき

ーー子どもに率先して動いてもらうためには、親は具体的にどうしたらいいんでしょう?

沼田 僕は織田信長のファンなのですが、彼が鉄砲を使うのは鉄砲隊に専念させたように、子どもたちにも徹底的な「役割分担」をさせています
子どもは全員がスーパースターではないけど、輝ける場所は必ずあります。子どものいいところを見つけたら、いいねいいねと大騒ぎしていいところを磨いていくんです。

おうちでも、子どもに役割をつくって任せてみてください。そしてしっかり褒めてあげること。
そのうえで、さらに親御さんにしてもらいたいのは「がんばって見守る」ということです

ーー「がんばって」見守るですか?

沼田 どこの家庭でもある光景だと思うのですが、朝の忙しい時って、つい子どもに「早くしなさい!」「何やってるの!」って言ったりしませんか?
あとは、なかなか宿題を始めようとしない子どもに向かって「宿題はいつやるの!?」とか。

ーーつい言ってしまいがちですね…。子どもの頃言われて嫌だったってみんな思ってるはずなのに。

沼田 そう、繰り返しちゃってる(笑)。
これって、子どもが"親の想定プランの中からはみ出たことをした"から出る言葉なんです。親の思った通り動かないとか、親の予想外の行動をするとか。つまりは親の都合

ちなみに「反抗期」という言葉がありますが、あれは"反抗"ではなく"自己主張"。「親と個性が違い始めた期」なんですね。
子どもが親の思考から外れすぎことをしたら正さなければいけない時もありますが、まずは、親と子どもは"全く別の生き物"だということを認めて、接してください

子どもは親が見ていてくれることが嬉しいですからね。口を出したいところをぐっとこらえて見守り、ちゃんと褒める。
そうすれば、子どもは親が思う以上に成長しますよ。

Interview/Text: 水野綾子
Photo: 神藤 剛(沼田晶弘)、IYO / PIXTA

沼田晶弘

ぬまた・あきひろ/国立大学法人 東京学芸大学附属世田谷小学校教諭。1975年、東京都生まれ。東京学芸大学教育学部卒業後、インディアナ州立ボールステイト大学大学院で学び、アメリカ・インディアナ州マンシー市名誉市民賞を受賞。スポーツ経営学の修士を修了後、同大学職員などを経て、2006年から東京学芸大学附属世田谷小学校へ。児童の自主性・自立性を引き出す斬新でユニークな授業が話題に。教育関係のイベント企画を多数実施するほか、企業向けに「信頼関係構築プログラム」などの講演も精力的に行う。

http://qreators.jp/qreator/numataakihiro

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