「自分を幸せにする選択を取る」ということ。
コンプレックスとの付き合い方。

2015.8.11

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モデルの池田エライザさんと、ファッションデザイナーのハヤカワ五味さんのセルフブランディングをテーマにした対談。前編では、自分のやりたいことに正直に、と口を揃えたふたり。中編ではポジティブに切り替える考え方や、コンプレックスとの向き合い方について語ってくれました。

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ネガティブだからこそ、SNSではポジティブな言葉を発信

――おふたりとも積極的にSNSを活用されていますが、意識されていることなどはありますか?

池田 そうだなぁ……私は、実はすっごくネガティブなんですね。でもSNSではポジティブな発言をするようにしてる。ネガティブだからこそ、一回落ち込んで、どう行動すべきか、っていうのを常に考えているというか。一回はぶち当たって、とことん悩めばいいんだと思う。

ハヤカワ それこそネガティブなことばかり言うのって、もったいないなって思っちゃう。別に言ったところで変わらないし、ちょっとでもポジティブに切り替えたほうがいいのにって。

――ネガティブだからこそ、SNSにポジティブなことを書くことで、自身を奮い立たせているってことですね。それがおのずとセルフブランディングに繋がっているという。たぶんファンの方々は、おふたりともすごくポジティブだと思ってますよ。

池田 ネクラだけどポジティブ! みたいな。(笑)

ハヤカワ うん。たまにボロが出るけど、たぶんポジティブだろうなとは思われてる気がする。

――ある種、自分がこうありたいとか、こう見られたいっていう姿が、周りには伝わってるんですね。

池田 ポジティブって思われたら、勝ちだよね。

ハヤカワ ネガティブな面って、見せてもなんにもなんないじゃん。それよりは、自分のなかでうまく昇華できる方法を考えていて……最近はわりとSNSで発信してる側もされる側も、気持ちよければいいんじゃないかなと思っていて。もともとはネガティブなことをだらだら流しちゃったほうなんだけど。

池田 SNSの使い方が変わったっていうのが大きいかな。

ハヤカワ 確かに。前は身内感があったけど、だんだんフォロワーが増えるにつれて、なんか広いところに突き放されてきたからかなぁと思う。

池田 発信したいことは自由に発信してるし、それを受け取る人も自由に受け取るだろうし……厳しいようでゆるいなかで、自由に。

ハヤカワ うん、自由に。

池田 誰かのためにというよりは、自分がより良くなりたい。がんばってる過程を発信して、誰かの何かに引っかかればいいなって。ありのまま、受け止めてくれる人だけ受け止めてくれたらいいし、関係ない人は関係ないままで、って感じかな。

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――SNSの使い方に関しては、全然無理してない、って感じですか?

ハヤカワ そう!やっぱ無理してたら、だんだんつらくなって、ネガティブな方向に走りかねないので、だったらもう楽しく。

池田 そう、最低限のルールのなかで暴れちゃうぐらい。マネージャーに「あ、それまだ言っちゃダメ……まぁいいか! エライザだから」って言わせちゃったほうが勝ち。最近はもう、「なんでも大丈夫だよ! かっこいいから!」って言ってもらってる。

――炎上とか、怖かったりしません?

池田 するときはするもん。

ハヤカワ まぁ、それはそれでいいかなーって。

池田 ダメだったら、ごめん!って正直にあやまればいいし。

ハヤカワ なんかそれで誰かを傷つけたりしちゃったら嫌だけど、そうじゃなかったら悪気はないから仕方ないし。

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コンプレックスと向き合うことが、表現の動力源になる

――先ほど、ネガティブな感情を昇華する方法を考えるとおっしゃってましたが、ハヤカワさんのブランドも、ある種ネガティブな部分をデザインに昇華されてますよね。

ハヤカワ そうですね。私自身の動力って基本的にコンプレックスだったりとか……あと、もっとこう変えたい!みたいな部分とかがきっかけでやってますね。だからこそ他の人に負けないところがあるなと思うし、内容もどんどん充実してくる。よく「アイデアってどうやって出すんですか?」って聞かれるんですけど、自然発生的なものだし、フラストレーションというか、衝動みたいなもので作ってるところが大きくて。だから人には負けないと思うし、自信も出てきて、いい方向に進んでるかなとは思う。

池田 ……一緒!(笑)

ハヤカワ 一緒?

――え、池田さんもコンプレックスってあるんですか?

池田 ……塊! コンプレックスの塊!

一同 えーーーーっ!

池田 もう、自分の顔なんて大っ嫌い。自分の発言も自分の過去も、自分の買ったモノも大っ嫌い。でも、考え方ひとつで、おかあさんのことが大好きだから、おかあさんからもらったもの、って思えば自分を好きになれるし、自分の選んだモノは自分がそのときかわいい!と思ったから買ったものだし……愛し方を考えれば大丈夫。コンプレックスはほんとに考え方次第だと思う。

ハヤカワ うんうん。

池田 第三者に言われたやつは……しゃーない。私もたくさん言われてきた……寂しいけどね、人間だから。そんなこと言わんといてよー!って思うけど。ああ言えばこう言う人はいるから。コンプレックスに立ち向かわない! あったらあったで受け入れて、がんばる。

ハヤカワ 人から言われて傷つくコンプレックスって、もともと自分のなかにあったから、言われると余計ズシンと来るってことなので、結局自分のコンプレックスとのつき合い次第かなぁって思う。どうでもいいこととか、的外れなことを言われても、私は案外傷つかなくて。

池田 そう! わかる! 名前とかでいじられても、全然平気だし、メンタルは鍛えられてきた。もろい強さだから、あんま強く言わんといてって思うけど。なんていうか……「自分で自分を幸せにする選択を取る」ことって大切。

ハヤカワ なんか、みんな結構自分のことをいじめる方向に行ってる。

池田 そうそうそうそう!

ハヤカワ もっと自分に優しくしてあげればいいのにって思うんですよね。

池田 自分で自分を幸せにする選択を取るって、「甘え」だと思っちゃうストイックな人がいるんですよね、たまに。私もわりとそっちタイプだったんですけど。

ハヤカワ でも、それでいいじゃないかと。

池田 そう、いいじゃんって。

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もっと自分に優しくしていいはず

――そう思えるようになったのって、最近ですか?

池田 私は……そう、最近かな。こういうお仕事って、ひたすら自分と向き合って、自分を磨いていくものだと思ってたけど、もっと視野を広くして、おかあさんとかマネージャーとか、会う人たちの声に耳を傾けはじめて、いろんな選択肢や引き出しが増えてから、ちょっと自分に優しくできるようになったかな。

――池田さんは、映画『みんな!エスパーだよ!』のヒロインに抜擢されましたけど、園子温監督の現場も大きな経験だったのでは?

池田 そうですね。私は場数も踏めてないし、技量がないんで、力量で勝負するしかなくて。号泣しないといけないシーンがあったんですけど、気持ちが追いつかないままモヤモヤしながら演じて。そのとき、監督がはじめて大きな声出したの。「ぜんっぜんダメだ! お前、もっとできるだろ! お前の人生で今まで最悪だったこと全部思い出せ!」って。そしたらバーーーって涙が出てきて。園監督って叱咤する人って有名だけど、あぁ、その女優の根底の部分から引き出してくれてるんだなって。そのテイクはもう、声が震えちゃって、終わったあとに「すみません、器用にできなくて」って言ったら、「器用なんて、くそったれだ!」って(笑)。監督的にはすごくエモーショナルな画が撮れた、ってよろこんでくれたみたい。新しい現場だったけど、どこか懐かしい感じがする現場だった。

ハヤカワ 歴代の作品を考えても、園監督の映画がターニングポイントになる女優さんって多いよね。

池田 私はナマイキだったから、これはなんで? なんでそうしなきゃいけないの?ってどんどん聞いたから、そこまで怒られなかった気がする。園監督って、どこまでできるかってちゃんと試してくれる人だから、ナマイキでよかったなって、はじめて思った。やっぱ素直であるべきなんだなって。

ハヤカワ どの現場でも、素直さって大事だなって思う。

池田 みんな順応しようとしがちだよね。会社の人もOLも、同僚となじんで……みたいな。でも、映画の仕事って、個々が集まって、監督や俳優たちとセッションしてでき上がっていくものだから、順応は後回し。やっていくうちに心が暖まってきて、それで意思の疎通がうまくいってきて……ていうのが一番だなと思った。仲良くなろうと必死になっても、意味がない。逆に嫌われちゃう。でもきっと、SNSの世界もそうなんじゃないかな。もっと自分を優先してあげていいんだと思う。まずは土台ができてからじゃないと、話にならない気がする。

ネガティブな部分やコンプレックスを受け入れつつ、それらを昇華して活動に繋げてきたふたり。後編ではセルフブランディングに対するひとつの答えが……!?

Interview/Text: 大矢 幸世
Photo: 神藤 剛

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池田エライザ(19歳)

いけだえらいざ/モデル・女優。1996年、フィリピン生まれ、福岡県育ち。2009年『ニコラモデル・オーディション』にてグランプリを受賞し、同年9月から新潮社『ニコラ』専属モデル。2013年4月から小学館『CanCam』専属モデル。2014年10月にはクラウドファンディングで製作費を募ったファッションブック、小学館『@elaiza_ikd』を発売し話題となる。2015年9月公開映画『みんな!エスパーだよ!』ヒロイン平野美由紀役。

http://www.elaiza.com

ハヤカワ五味(19歳)

はやかわごみ/ファッションデザイナー 。1995年、東京都生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン学科2年在学中。高校時代から創作活動を始め、大学生になって立ち上げた胸の小さな女性のためのランジェリーブランド「feast by GOMI HAYAKAWA」は「品乳ブラ」として一躍有名に。2015年に株式会社ウツワを興し、代表取締役に就任。5月にはラフォーレ原宿にてポップアップショップを出店。 6月にはランジェリー付きのムック本、リンダパブリッシャーズ『feast Collection Book』を発売。

http://qreators.jp/qreator/hayakawagomi

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