町工場発!ヌンチャク系iPhoneケースが、超おしゃれに生まれ変わるまで

2015.7/25

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SNSで見つけた"おじさんのカンフー動画"がきっかけ

発売と同時に大人気!
小さな町工場が作った、トリッキーな「ヌンチャク」iPhoneケースが、アートディレクター千原徹也の手にかかり、おしゃれに大変身。そこで今回は、千原さんにコラボにいたるまでのいきさつ、そして商品にかける想いについて聞きました。

――千原さんがディレクションを担当されたiPhoneケース「トリックカバー千原徹也デザイン」が、7月17日に発売されました。
パタパタとスライドさせてiPhoneを振り回すことができるユニークなケースですが、発売までの道のりについて聞かせてください。

千原 もともと製品自体は、「Trick Cover」という名前で、すでに3年ほど前から発売されていたんです。「ヌンチャク系iPhoneケース」とも呼ばれ、IT展示会に出品されたときには、使い方の面白さが国内外の方にウケて話題になっていたみたいです。
僕が初めて「Trick Cover」を知ったのは、SNSでした。友達が「Trick Cover」の動画をシェアしていて、40歳くらいのおじさんがカンフーみたいなことをしながら、スマホケースをヌンチャクみたいに振り回していて、「なんだコレ!」みたいな(笑)
すぐに欲しいと思って予約したんですけど、カラー展開は結構あるものの、グラフィックを施しているタイプがなかったんです。それで、じゃあ僕がデザインできないかなってピンときて

――コラボは千原さんから提案されたんですか?

千原 そうですね。僕の方から発売元のNITTOという会社に、「自分は『れもんらいふ』っていうデザイン会社をやっていて、ファッションの広告とか作ってるんですけど、『Trick Cover』をすごく気に入ったので、一緒に何かやりたいんです」というような趣旨のメールを送ったんです。
そしたらすぐに返事がきて、神奈川県にある本社を訪問させていただけることになりました。

――面識もないのにいきなりですか?

千原 はい。最初はびっくりされてましたけど、すぐにOKをいただきました。NITTOさん自体は、金型とか機械のパーツなどの製造をメインにしている、いわゆる町工場。
ただ、町工場から面白いことを発信していこうポリシーを持ってらっしゃって、社長のアイデアをもとに『Trick Cover』は商品化されたそうです。
ちなみに、僕が最初にSNSで目にした動画で『Trick Cover』を振り回していた方が、この社長ご自身。自社だけで企画、開発、プロモーションをすべて行っていたようです。
ですが、僕の提案をとても好意的に受け止めてくださり、「デザインあげてくれたら、すぐにサンプル作りますよ」っておっしゃってくれました。

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製品に「かわいい」をプラスして、それまで届いてなかった領域に届けたい

――商品をディレクションされたときのポイントについて教えてください。

千原 まずは、商品の一番の特長である、使っているときの"面白さ"を伝える動画(YouTubeへリンク)を作りたいと思いました。
ファッション業界や、おしゃれ感度が高い人たちに向けてプロモーションしたいと思ったので、ViVi専属の人気モデルとして活躍しているemmaちゃんを起用したり、インストゥルメンタルバンドのLITEさんに曲を提供してもらったりして、かわいいテイストにしました。
撮影のときには、どうやって使えばかっこよく見えるか、社長みずからemmaちゃんに教えてくれたりして面白い現場でしたね。
あと、カバーデザインは「れもんらいふ」でいくつか展開しているデザインを施しています。商品単体で勝負するよりも、動画やアーティストの絵が入っているなどの多角度的な仕掛けがあると、ネタとしても面白くなりますよね。

――発売後間もないですが、ファッション業界からも注目されているようですね。これは狙い通りですか?

千原 そもそも、僕がNITTOさんにコラボを持ちかけたのも、「Trick Cover」を違うジャンルに持っていけるんじゃないかと思ったからなんです。カラー展開だけだと、家電量販店とか携帯ショップとか限られた範囲でしか売れない気がしていて。実際、ガジェットに詳しい人たちには割と知られていましたが、ファッション方面の人たちで知っている人はほとんどいませんでした。
でも、商品のポテンシャルはとても高いので、うまくプロモーションできれば売れるだろうなと思ってました。最初どれくらい売れるか不安だったのですが、おかげさまで想像以上の売れ行きで。もとの商品自体がユニークなので、うまく拡散されていったのかなと感じています。

――ちなみに、もし「Trick Cover」が町工場ではなく、メジャーなメーカーから発売されているものだったらコラボを提案されていましたか?

千原 提案してないですね。実績があるメーカーであれば、僕が提案せずともしっかり販売戦略を立てているはずなので。
やっぱり地方の小さな町工場から、ワクワクするような新しいものを作っていこうというNITTOさんの心意気に共感したことが大きくて、だからこそ自分に何かできることはないかなと思ったんですよね。
ディレクションを手掛けるうえでは、それまで届いていなかった新しい世界に商品を連れて行くということを大事にしていきたいですし、それを叶えることに僕が介在する意味があると思っています。

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NITTO×れもんらいふ
iPhoneケース・トリックカバー
(左・千原徹也デザイン/右・ごとうゆりかデザイン )
全国のHUMOR SHOP by A-net(※千原徹也デザインのみ)、れもんらいふの通販SHOP「れもんつうはんらいふ」
https://lemonlife.stores.jp/#!/

にて購入可能。

Interview/Text: 末吉陽子

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千原徹也

ちはら・てつや/アートディレクター、グラフィックデザイナー。1975年、京都府生まれ。京都でデザインをはじめたあと、2004年に上京。11年にデザインオフィス「株式会社れもんらいふ」を設立。広告、装丁、ファッションブランディング、WEBなどデザインのジャンルは多岐にわたる。 主なアートディレクションは、スターバックスのイベント、Zoff SMART、Zoff CLASSIC、菊地凛子web、きゃりーぱみゅぱみゅの振袖デザインなど。また、近年はラジオパーソナリティ、アーティストのMVやCMの監督など、さらに活動の幅を広げている。

http://qreators.jp/qreator/chiharatetsuya

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